法人独自の取り組み

2020年09月08日 農福連携事業

#農福連携 #103  「一時避難 育苗中の野菜たち」

農福連携自然栽培ときっても切れない関係性は、自然との向き合い方だ。特に、雨、風、寒さ、暑さは当たり前。時には台風などの天変地異との戦うことが

求められる。安定志向の人には、きっと農福は向かないのではないかと思うことがある。

不安定だからしないではなく、不安定でも最小限に食い止めたり、なりにくい環境を整えたりと知恵をしぼればいくらでもその改善策は見つかるものと信じている。

一昨年に、自然栽培の農法を農福連携自然栽培パーティ全国協議会の佐伯康人栽培顧問のもとに学びに行った際にならった事がある。

それは、「自然栽培にとって天気は理由にならない」と言われてきた。

その言葉は、自然と向き合う栽培方法だから、天気、気温、湿度、空、土、水、空気、宇宙、人、虫、と様々な関連性や関係性を考え、野菜たちに向き合うことで最適解が見つかるはず。だから、天気で左右されない技術をみにつけなさいと私は受け取っている。

今回の台風は、経験した事のない台風と言われている事から、よっぽど強いものであると覚悟を決め、3日前から備えてきた。今、栽培の中心は育苗である。秋冬野菜を中心に、キャベツ、スティックセニョール、アイスプラント、黄色ズッキーニ、ズッキーニ、玉ねぎの合計3万本ほど育てている。

通常は、育苗用ハウスで育てるのだが、西活にはそんなところはないので、知恵絞り、ちょうどいい光彩、気温、風通しのある木陰を選択し、そこでなんとか育てていた。

そこにブロックと角材を設置して風通しをよくして、育苗用のセルトレーを設置して、毎日世話をしてなんとかできるものも増えてきていた。それが、台風で吹き飛んでは、秋冬野菜に多大なる影響を及ぼしかねないので、避難先をどこにするか思案をしていた。

そんな時、活動室しか逃げ場がないことの結論に達し、大多数の利用者の力を借りて移動させた。

今朝、台風が通過したため、現状復帰をした。一見手間のかかる作業ではあるが、この工程を惜しんではいいものは作れない。

育苗が上手くいくと、野菜の90%は完成したものと言われる。収穫はまだ先のことにはなるが、この手間があとの喜びに変わる事を活動センターの皆さんはすでに知っている。この避難した育苗たちがどう育ち、定植し、どんな実をつけるか楽しみである。

まだまだ、台風も来るし、霜、雪など困難がやってくる。それでもあきらめない精神性が活動センターの利用者のなかにできつつあるようだ。

(写真は、ご本人様の同意を得て、撮影、掲載したものです。)

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