法人NEWS

NEW 2025年12月10日 研修

人権研修/テーマは「当事者の声と意思決定支援」、当事者活動委員が講師 務める

今年度の人権研修が12月4日、戸畑区の「育成会会館」で開催された。テーマは「当事者の声と意思決定支援」で、法人の当事者活動委員会「世界に広げよう青空会」メンバーらが講師を務め、会場には小松啓子理事長、鈴木克之理事(経営管理部経営戦略課長兼任)はじめ、入職1年目から10年目の職員ら約30人が参加した。

法人育成会では、第5次中期経営計画(令和5年度~令和9年度)で「人権尊重に対する職員意識の強化」として「意思決定支援の実践」を掲げており、今年度は利用者による情報発信の場の拡大を年度目標としている。この日は、当事者の声を聴き、意思決定支援について学ぶとし、同青空会メンバーの西村昭人さん(日明リサイクル工房)、小林勝司さん(洞海工芸舎)、井上政光さん(グループホーム支援センター西部)、濱崎忠義さん(グループホーム支援センター東部)、城島真さん(インクルとばた)の5人が講師を務め講演を行った。また、彼らの講演を「世界に広げよう青空会」推進委員会の職員が進行や質疑応答を含めサポートした。前半は「当事者の声」として西村さん、小林さん、井上さんが自身の生い立ちや現在の仕事、生活、夢などをパワーポイントで紹介。「定年まで働いて、定年後はヘルパーステーションを立ち上げたいという夢がある」「今が一番楽しいです」「80歳まで頑張るつもりです」等、3人はそれぞれに自身の夢や現在のことなどをしっかりと伝え、会場の職員との質疑応答にもいきいきと答えた。

その後、奥村安德事業所長(「世界に広げよう青空会」推進委員会委員長/インクル八千代)が、令和5年度に当時の当事者活動委員会、当事者活動推進委員会で「意思決定支援に基づいた計画づくりができているのか」をテーマに、法人の実践研究に取り組んだことを紹介。利用者の意思を反映した計画づくりができているかを当事者の視点から検証した調査内容などを説明した。続けて、実際に濱崎さん、城島さんが自身の個別支援計画について同青空会推進委員会の職員の質問に答える形で、自分の希望がどのように反映されているかなどを発表、発表後には質疑応答も行われた。講師を務めた5人はそれぞれに自身のことについてしっかりと発信し、会場で参加した職員にとっては実際に当事者の声を聴き、意思決定支援について学ぶ貴重な機会となっていた。

なお、同研修の受講対象は全職員で、その他の職員については来年2月下旬までに動画による伝達研修が行われ、研修後は学んだことや業務に活かせることなどを各施設・事業所で意見交換し内容を提出することとなっている。

(写真は上段左から、自身の生い立ちや現在の仕事、生活、夢などについて発表する西村さん、小林さん、井上さん、下段左から個別支援計画に自分の希望がどのように反映されているかなどを発表する濱崎さん、城島さん、研修後、小松理事長らと記念撮影に納まる同青空会のメンバー5人(前列)、推進委員会職員)