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NEW 2025年09月11日 その他

「世界に広げよう青空会」/市民センターで出前講座、当事者が自身の意見など発信

「世界に広げよう青空会」(当事者活動委員会)では、人権啓発活動の一環として育成会自前の出前講師活動を実施しており、9月4日、到津市民センター(小倉北区)で今年度第一弾の出前講座が開催された。講師はメンバーの白石晃造さん(日明リサイクル工房)が務め、約40人の地域住民が出席した。

この日、白石さんは自身の生い立ちや現在の仕事、生活、夢などパワーポイントを使い発表。このなかで、人間関係がうまくいかず働く意欲が湧かなかった過去や現在の日明リサイクル工房で働くことのやりがいを見つけることができたことなどについて語った。また、幼い頃からの夢だった運転免許取得と自動車購入がまわりの支援と自身の努力で叶ったこと、目標としていた一人暮らしを最近実現したことなども紹介。自分ひとりでは対応できないことを様々な福祉サービスを利用しながら生活していることや今後の夢などについても話した。

そして、最後に伝えたいこととして「私には障害や病気があります。だからこそ、いろいろな人たちの応援が必要です。住み慣れた地域で暮らす私たちには福祉サービスはもちろんですが、地域のみなさんの理解や協力も必要になります。何かあった時にはよろしくお願いします」と話し、「夢に向かって努力し続けることで、いつかは必ず叶う日がくるのだということも実感しました。これからも感謝の気持ちを忘れずに、いろいろなことに挑戦していきたいと思います」と力強く抱負を述べた。

平成23年度に発足した法人の当事者活動委員会では、「自分たちのことは自分たちで」をスローガンに活動。平成27年度からは北九州市障害福祉団体連絡協議会主催の啓発事業「出前講師活動」にも参加し、当事者委員が講師として自身の体験談を語り人権啓発を行っている。令和5年度からは自分たちの意見を発信する機会を増やそうと、育成会自前の出前講師活動もスタート。市内各区の市民センターに順次、活動を周知し、依頼のあった市民センターで出前講座を実施している。ちなみに、今年度より同委員会の名称を「世界に広げよう青空会」としている。

(写真左は、自身の生い立ちや現在の仕事、生活、夢などを発表する白石さん(左)、右は約40人の地域住民が参加した到津市民センターでの出前講座の様子)