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2022年12月19日 その他

「インクル小倉北」の竣工式を開催/関係者ら54人が完成を祝福

 市立施設の譲渡に伴う施設再整備事業(建替え)の第7号となる浅野工芸舎、八幡東工芸舎統合後の「インクル小倉北」(小倉北区下到津)が昨年11月末に完成し、12月12日に竣工式が行われた。式典には行政、学校、地域関係者、親の会役員、法人育成会管理職など54 人が参加し、完成を祝った。
 式典では冒頭、小松啓子理事長が「八幡東工芸舎と浅野工芸舎を統合し令和5年4月からこのインクル小倉北で活動をスタートさせることとなりました。新たな事業所の機能としては我が子の健康、体力維持を心配されるご家族の思いを形にできないかと検討を重ねてきました。法人では、利用者に年1回の健康診断を実施したり、法人内にいくせいかい診療所を開所するなど利用者の健康管理の充実に力を注いできました。さらに各施設・事業所では健康な体を維持するため、利用者の運動支援を行ってきましたが、専門的な視点からの科学的根拠に基づいた運動支援が十分ではない状況が続いてきました。そこで今回、ご家族の要望も踏まえ、インクル小倉北の利用者の体力維持、増進を図るため、リハビリの機能を導入、ウォーターベッドをはじめ多くのリハビリ機器を設置することができました。厨房も最新の設備を導入しており、健康的な食事の提供が可能になればと願っています。また、法人で農福連携事業に取り組み、今年度で7年目となります。体に優しい野菜が多くの利用者の手で栽培されています。インクル小倉北においても利用者が楽しく農作業に参加できるように農園用地を準備しました。利用者が職員とともに農園活動に取り組むことができる仕組みも準備していきます。多くの方のお力添えのお蔭で、利用者利益の最優先を中心に据えたインクル小倉北を建設することができました。心から感謝申し上げます。これからも八幡東工芸舎、浅野工芸舎同様にインクル小倉北につきましても変わらぬご指導、ご支援のほどよろしくお願いいたします」と挨拶した。
 その後、永富秀樹・市保健福祉局長(吉村知泰・障害福祉部長 代理出席)、村上嗣英・小倉北区到津校区まちづくり協議会会長が祝辞を述べた。施設代表挨拶では、浅野工芸舎の利用者を代表して古賀由美さん(写真上)が「立派な建物が出来上がり、本当に嬉しいです。ありがとうございます。私は浅野工芸舎に23年間、通っています。新しいインクル小倉北で、これからもいろいろな方々のご支援をいただきながら、毎日、元気に通えるよう頑張ります」と歓喜で涙ぐみながら挨拶。八幡東工芸舎の利用者を代表して宮原佳子さん(写真中)が「新しくてきれいな建物で仕事ができることが楽しみです。4月から八幡東工芸舎の友達と浅野工芸舎の友達と、どちらとも仲良くしてたくさんの仕事を頑張っていきます。応援をよろしくお願いします」と元気に挨拶を行った。続けて、服部栄子・親の会会長(北田ひさ子・会長代行 代理出席)が「八幡東工芸舎、浅野工芸舎の統合により、インクル小倉北として新たな歩みを始めることになり、法人育成会のこれまでの実績を活かして、より良い事業所としてきめ細かい支援をしていただけると大いに期待を寄せています。これまでも長きにわたって、生涯にわたり安心して暮らせるサービスを提供し、地域で普通に暮らせる共生社会の実現を目指している法人育成会。親の会も運動体として、これからも連携、協力し同じ目標を持って活動していきたいと思いを新たにしています。医療、教育、福祉が融合する新しい街として開発が進められているこの地において、インクル小倉北がさらなる障害福祉の向上を目指して発展することを心よりお祈り申し上げます」と挨拶し期待を寄せた。最後に小松理事長から設計・施工業者5社に感謝状が手渡され、閉会となった。
 なお、式典後には施設内覧会が行われ、参加者はリハビリ機器や活動室など各部屋を見学した(写真下)。さらに同日午後には親の会、地域、特別支援学校など対象の内覧会も行われ、約40人が参加した。