法人NEWS

2022年12月09日 研修

北九州ひまわりの里/高齢障害者への介護力向上を目指し「介護福祉士研修」を実施

 法人内の介護に携わる職員を対象とした「介護福祉士研修」が12月2日、門司区の「北九州ひまわりの里」で開催され、同施設から14人、グループホーム支援センター門司から4人、インクル門司港から2人が参加した(写真)。
 同研修は、「第4次中期経営計画」で掲げられている「高齢障害者への介護力向上」の取り組みの一環として高齢障害者への理解を深め、現場の支援に活かしていくことを目的に実施。この日は、市立門司病院リハビリテーション課の認定理学療法士・藤田正美氏ら3名を講師に招き、「ボディメカニクスを利用した介助方法」をテーマに研修が行われた。研修では、介助の負担を軽くする体の使い方として、対象者の身体を小さくまとめる、足を広げて支持面を広く取る、重心を対象者に近づけるなどのポイントが説明され、実技を交えた講習が行われた。ベッド上の対象者を仰臥位(ぎょうがい/仰向けになって寝ている姿勢のこと)から座位の姿勢を保持する場面では、両足を横に向けると対象者が負担なく側臥位(そくがい/横向きに寝た状態)になることができ、介助者が円を描くように腕を動かすことで両者の負担軽減につながることが説明され、参加した職員は実際に対象者、介助者それぞれの体験を行った。介助者の体験も行ったことで、職員からは「介助される側の負担に気づかされた」との感想が多く聞かれた。その後、北九州ひまわりの里の利用者の歩行器を用いた介助歩行、手すりを握っての立ち上がりのリハビリを講師に見てもらい、直接アドバイスをもらうなど、参加した職員にとって学ぶことの多い有意義な研修となっていた。
 現在、北九州ひまわりの里の施設入所の利用者の約半数が車椅子を使用するなど法人の各施設・事業所でも利用者の重度・高齢化が進んでおり、急激な老化や誤嚥の増加、転倒、骨折等によるADLの低下などが顕著に見られる。それだけに利用者一人ひとりに対応できる知識や介護力の向上が職員には必要となっている。法人では、今後も研修などを通し職員の知識を深めるとともに高齢障害者への理解の促進、介護力の向上を図っていく。