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2021年10月18日 その他

農福連携事業/八幡西障害者地域活動センター/無人販売所が利用者のやりがいや働き甲斐に繋がる

八幡西障害者地域活動センターの敷地内では現在、もち米、生姜、里芋、茄子、さつまいも、レモンなどが収穫の時期を迎え始め、秋の実りでにぎやかな雰囲気になっている。利用者も圃場での収穫、室内の出荷調整など担当に分かれ、作業にあたっている
なかでも室内で出荷調整を行う利用者は、美しい荷姿に仕上がるよう収穫した野菜等を一つひとつ丁寧に袋に入れている。そうしなければ、店頭に並んでもなかなか手に取ってもらえないからである。新鮮で安いことはもちろんだが、店頭に並ぶ野菜を見たときに消費者に「美味しそう」と思ってもらうことも重要となる。そのようにいくつかの要素がそろうことで購買意欲に繋がる。同活動センターでも、利用者の工賃向上やディーセントワークなどを目指す農福連携事業を実施するなかで、どうすればもっと利用者が育てた野菜を買ってもらえるのか、「販売」の難しさを実感している。これは野菜栽培の次のステージ、消費者目線に立った栽培に入っていると言える。農福連携事業に携わる利用者の中にも、美味しいから、好きだから自分たちが育てた野菜を買ってもらいたい、そして喜んでほしいと思っている利用者がいる。彼らを支援する職員も「社会から必要とされると人は力を発揮する」と感じることが多くなってきたと話す。出荷調整を行う利用者も、同活動センター隣の公園の無人販売所で野菜を販売するようになり、自分たちが美しい荷姿に仕上げた野菜を待っている地域の方が増えてきたことで、店頭に野菜を並べることが楽しみになっているという。とくに茄子は楽しみに並んで待ってくれている人の姿を見ることも珍しくなく、無人販売所を通し地域の方から声をかけてもらうことも増え、接点もできている。
このことは利用者の生きがいややりがい、働き甲斐に繋がっており、農福連携事業の取り組みのなかでも重要なことであり、同活動センターでは利用者が意欲的に働くことができる環境が整いつつあるとし、今後に期待を寄せている。(写真は、八幡西障害者地域活動センターの敷地内で収穫時期を迎え始めたもち米(下)、茄子(上))